ICOM IC-7400

ICOM IC-7400

ICOM IC-7400 を購入した。値段は思っていたより値引きはなかったがそこそこの値段で購入できた。VU を持つ YAESU FT-897 を比較機種として検討したが、フィルタやチューナ等のオプションを考慮するとチューナを内蔵している IC-7400 とほぼ同じ価格になったので、それならということで固定機である IC-7400 を選択した。IC-7400 は 2001 年発売で既に 8 年経っているので、アーキティクチャが一世代前感は否めない。ただ長年にわたって発売しているので品質的に安定している機種であることは間違いないと思われたのも理由の一つになった。HF の固定機だと FT-950 が定価ベースでの比較機種だが実売価格では差が大き過ぎて購入対象から除外した。YAESU FT-450 も対象範囲に入っていたが、CW をメインで使用するつもりなので DSP で 500Hz までしか絞れないフィルタでは不足の感が大きく検討対象から外れた。
早速 HF-V5 を接続して FT-817 と比較しながら聞いてみた。80m, 40m は局数も多いのでよく聞こえてくる。FT-817 より IC-7400 のほうが S が1 つ以上は良いようだ。20m も少し聞こえてくる。こちらも同様に IC-7400 のほうが聞こえる。15m、10m に切り替えるとさっぱり聞こえずバンド自体がらんとしていた。6m もがらんとしているのだがほんの数局が聞こえてきたがあまり差は無いようだ。2m は CW は聞こえずローカルの FM だけだったので判断できなかった。固定機だから FT-817 より聞こえるのはあたりまえかもしれない。
操作性は、FT-817 でファンクションとダイアルと ABC ボタンで機能を切り替えているのでとても面倒な操作が必要なのだが、IC-7400 では機能が独立したボタンになっているので操作がしやすい。特によく使うフィルタの切替えはボタン一発で帯域幅の切り替えができるし、TWIN PBT というちょっと使いにくいグリグリするツマミで IF フィルタの帯域幅やシフトを変更することができて便利だ。しかし、この TWIN PBT ツマミを使っての絞り込みが使いにくい。まだ慣れてないせいもあるが、なんでだろう。私だけかもしれない。割と便利だと思った機能がバンドキー毎に 3ch のメモリがあることだ。バンド毎の ch 毎に異るモードとバンド内の周波数を登録することで、バンドキーを押すだけでモードに合った周波数に一発で切り替えができ便利だ。各種の機能はファンクションキーの機能を切り替えて使うのだが、CW モードを主に使うのでフィルタ切り替えと TWIN PBT ツマミを多く使うことになるだろうからそんなに苦ではなさそうだ。消費電流なのだが、安定化電源のメータを電流計に切換えて確認したところ受信中でなんと約 2A も流れていた。受信だけにしては電気を食い過ぎだ。なんとかならないものか。
次に送信出力を確認するためにアンテナ端子に DIAMOND SX-200 を接続しその先にダミーロードを接続、ELEC-KEY ジャックに JA-2 を挿して CW モードに切り替えフルブレークインに設定しパドルのツマミをカチカチとしてみたところ、いきなり IC-7400 の内蔵ファンがブァーンと回りだしたのにはびっくりした。しかもファンの音がうるさい。パドル操作に合せてリレーもカチカチと鳴るが、ファンの音に比べれば許せる範囲である。これは静音ファンに変更しないと深夜の運用ではかなり気になると感じた。送信出力は RF PWR ツマミを一番左に回したところで測定したところ、約 4.5W 程度の出力があり、なんとか QRP 運用ができるようだ。本来なら 1W 程度まで落とせれば送信時の出力を変えて HF-V5 の飛び具合を試してみることができたのに、それは FT-817 に譲ることにする。しかし、正面下にある MIC GAIN から KEY SPEED までの小さなツマミがガタガタしてて回しにくい。特に RF PWR と KEY SPEED はよく使うツマミなので、もうちょっと扱いやすいツマミの形状ならと感じた。ツマミ部分に何か巻くのがいいかもしれない。
無線を始めてはじめての固定機なのでこれからいろいろと試してみたいと考えている。