Elecraft KX1 製作 / 送信出力変更 / KXB3080 / Part I / Part II

Elecraft KX1

Elecraft KX1 の 30m/80m オプションの KXB3080 の製作に入る。まずは送信出力の変更だ。これは KXB3080 に同梱されているELECRAFT Application Note, Power Output Modification for the KX1, Revision B, April 2006, Elecraft Part Number: KX1PWRMODKT というキットだ。キットとはいうものの袋に入っているのは抵抗が 2 つだけ。あらかじめ KXB3080 を付けることを計画していて送信出力の増強するのが前提なら、KXB3080 を付けるタイミングではなく、KX1 本体で Part III の最初の抵抗取り付けのタイミングでやっておくのがいいだろう。今回は KX1 がノーマルの状態と送信出力を増強した時との差分を知りたかったのでKX1 を一旦完成させた後の変更となった。マニュアルには作業は easy との記述があるが KX1 完成後だとちょっと面倒。R20 はファイナルトランジスタのすぐ横なので狭いスペースにウィックを当てて抵抗のはんだをはがす必要があり、結構面倒な作業となり easy ではない。とはいえ、R11 は簡単に入替えできる。二つの抵抗を変更後、送信出力の測定する。まずは eneloop で測定し、次に安定化電源で測定した。20m はほどんど変化無しで 40m での送信出力アップがあった。気になる結果はつぎのとおり。

供給電圧 40m 20m
12.5V/エネループ 2.0W->3.0W(+1.0W) 2.5W->2.5W(0W)
13.8V/安定化電源 2.6W→4.0W(1.4W) 3.0W->3.2W(+0.2W)

つづいて KXB3080 の製作に入る。Part I: Modify the KX1 PCB は KX1 の PCB にある 2 つのコンデンサを入替えてインダクタ、コンデンサをそれぞれ 1 つ取り外す作業だ。続いて PCB のパターンをカットするためにナイフでゴリゴリする。そのすぐ横の同じライン上のパターンの皮膜だけをはがしてパターン面を出し、パターン面と隣の端子をジャンパする。ジャンパした結果の写真があるのでよく見て同じようにおこなう。念のためカットした部分の絶縁とジャンパ部分が短絡していることをテスタで確認しておく。インダクタの L6 は PCB の表面から外して裏面に付け直す。L6 は KXB3080 にも付属しているので L6 を外すのに失敗して壊しても安心。R1 の抵抗値を測るが 995 Ωあるので OK のようだ。つぎはコア巻き。赤いエナメル線は太と細の二種類あるが、細い #28 で 33 ターン巻きコアの 90% にエナメル線がいきわたるように巻く。続いて緑のエナメル線をその上から 2 ターン巻く。巻いたコアは先程外したインダクタとコンデンサの穴に付けるので、一旦取り付けてリードの長さを見てからサンドペーパーで被覆をはがしてからはんだづけする。続いて Part II に入る。2 つのトリマを KXB3080 に付ける。緑の被覆の付いた固いワイヤを 3 本 2.5cm づつ切って PCB 上側の GCG のマークのある穴に付ける。G マークは PCB 下部にもあるので注意。次に白い被覆の付いた細いワイヤを記述にある通りの長さに切って各所に付ける。そして PCB を KX1 PCB へ取り付け。GCG のワイヤを KX1 の PCB の穴に通して PCB を密着させる。KXB3080 の PCB が KX1 の PCB ときれいに並行になるように調整してはんだづけ。続いて白ワイヤをはんだづけするが F のワイヤだけ KX1 の PCB の穴を通して裏側に出すだけにしておく。ここで一旦チェックに入る。KX1 に電源を接続し Power ON してメニューから 30m と 80m のバンドの機能を ON する。そしてバンドを切り替えることで各ポイントに 5V 来ていることをDMM を使って確認。結果はつぎのとおり。

ポイント 80m 40m 30m 20m
D-G 5V 0V 5V 0V
F-G 5V 0V 0V 0V

マニュアルのとおりに電圧が確認できた。問題ない。KXB3080 の前半はひとまずここまで。