Elecraft KX1 調整

Elecraft KX1

Elecraft KX1 の出力調整をした。まずは KX1 + KXB3080 + KAT1 状態での送信出力の測定。気になる結果はつぎのとおり。

供給電圧 80m 40m 30m 20m
12.5V/エネループ 2.5W 2.1W 2.5W 1.5W
13.8V/安定化電源 3.5W 3.0W 3.5W 2.1W

結果は KXB3080 だけを付けた状態の測定値と変らず同じであった。KX1 に表示される送信出力を確認すると、測定値より 1.0W ほど大きな値が表示される。ということは、KX1 本体の LPF で減衰していると考えられる。対策としては LPF の L1, L2 のコア巻きを調整する必要があるが、LPF と本体 PCB とのクリアランスがほとんど無く、できあがったばかりの KX1 から LPF を取り外してコアを解いて巻き直してまたつけ直しする気は今はまだ起きない。そこで LPF のコアに巻いたエナメル線の間隔を調整してみた。とはいえ、不均等なのをできるだけ均等にしただけ。そして気になる結果はつぎのとおり。

供給電圧 80m 40m 30m 20m
13.8V/安定化電源 3.5W→3.0W 3.0W→3.0W 3.5W→3.5W 2.1W→2.6W
KX1送信出力表示 P5.0 P4.5 P5.5 P4.1

80m が -0.5W、20m が +0.5W となり、80m の 0.5W 分が 20m に持ってかれた感じだ。均等巻きはよくないのか。やはり LPF を外して調整するべきだと思うがいづれ行うこととし、今はできたばかりで面倒なのでこれでよしとした。続いて BFO の調整。とりあえず KX1 を温めるために30分くらい電源を入れておく。K3 で 40m で CQ を出している強い局を聴いて周波数を確認し、アンテナを KX1 に切り替えて同じ局を聴き周波数を確認すると約 150kHz くらいズレているようだ。マニュアルの BFO Calibration の項を参照しながら作業を進めていく。まず MENU + RIT で LSB モードにする。較正用マスターを K3 とし、ダミーを接続して周波数を 7.010MHz 送信出力を 0.1W にしてキーダウンする。K3 の 500Hz のサイドトーンと KX1 の受信音の二つの音を聴き、音のうねりを確認してピッタリに合わせ、その時の KX1 の LSB の周波数をメモしておく。続いて MENU + RIT で USB モードにして LSB でやったのと同じようにサイドトーンをピッタリと合わせて USB の周波数をメモする。そして LSB と USB の値の差を 2 で割った値を差分値として BFO のオフセットに設定する。この時 LSB>USB の場合には + の値に、LSB